突然アクセスできなくなった!編集中の動画データを復旧したい!
社内共有で使っているLinkStation【LS-W1.0TGL/R1】が、1ヵ月前から度々電源が落ちるようになってしまっていました。
6年間使い続けているため、流石に危ないと思い、新しいNASへデータを移行しようと作業をしていたところ、突然アクセスできなくなってしまい、電源を入れ直しても改善しない状況になってしまいました。
データ移行中だったとはいえ8割のデータはまだ故障した【LS-W1.0TGL/R1】に残っており、まだ編集中の動画データもあるので、何としてもデータを取りだしたい!
経年劣化による物理障害と判明!
【LS-W1.0TGL/R1】に内蔵されているHDD2本を診断したところ、HDD1番に経年劣化による「軽度の物理障害」が発生しておりました。
更に、データの読み取りに影響を及ぼす「不良セクタ」が多数発生していることが判明しました。
今回、診断した【LS-W1.0TGL/R1】はRAID0の構成であったため、2本内蔵されているHDDのうち、どちらか一方に異常が発生するとデータのアクセスが不可能となってしまいます。
RAID0は、比較的早いデータのアクセスが可能となりますが、他のRAID構成と比べ耐久性は一番低い構成となっているため注意が必要です。
無事復旧成功!
異常が発生しているHDD1番の修復対応が必要でした。
そのため、弊社の復旧専用機材を用いてHDD1番の磁気情報を、正常なHDDへ移行及び破損した磁気情報の修復を行う「磁気転写作業」を実施致しました。
「磁気転写作業」を行うことにより、HDD1番と全く同じ情報を持ったHDDを作成し、異常の発生していないHDD2番と組み合わせRAID0の情報を解析・再構築しました。
結果として、重要な動画データを含む約600GBのデータを全て復旧することができました。
ここまで積み上げてきたデータが失われずに済んだと、お客様にもお喜びいただくことができました。
復旧スタッフの声
ご対応致しました、【LS-W1.0TGL/R1】は「経年劣化」による部品の破損が原因でした。
今回は、復旧専用機材による「磁気転写作業」により復旧が可能でしたが、このまま障害が進行してしまうと
「重度物理障害」となり、症状によってはデータ復旧が不可能となってしまうケースもあります。
特に、RAID0で構成されているNASやサーバに関しては、HDD1本が完全破損してしまい、データの取り出しが不可能となる場合が多いので一層の注意が必要です。
お客様も、HDDが2本入っていることはご存知でしたが、RAIDの構成はご存知で無い状況でした。
今回のようなトラブルを防ぐ為には、RAID構成の情報を把握し、外部メディアへデータのバックアップが常に取れる環境を作ることが重要です。
弊社では、データ復旧サービス以外にも、保守サービス「GUARDIAN+R」を皆様にご提供しております。
高耐久HDDを搭載したNASの導入からクラウドサービスによるバックアップにより皆様のデータをより強固にお守り致します。
データのバックアップや運用などお困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。
事例概要
・映像制作の法人様
・機器概要:BUFFALO LinkStation LS-W1.0TGL/R1
・構成:RAID0 (500GBの2台構成)
・症状:アクセスできない、再起動しても直らない
・故障原因:経年劣化による軽度の部品破損
・使用用途:動画及び写真制作のデータを共有で使用しているNAS