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RAID崩壊が発生してアクセスできなくなった
【お客様からのご相談】
機器:IO DATA製 NAS(LANDISK HDL-GT4.0)
前日まで問題なく使用できていたIODATA製 NAS(LANDISK HDL-GT4.0)に突然アクセスできなくなり、システム担当者に管理画面を確認してもらったところ【RAID崩壊】と表示されていました。バックアップを取っていなかったため、このIODATA製 NAS(LANDISK HDL-GT4.0)にしかデータは入っておらず、使用できない状態に大変困りました。
個別で保存してあるデータや書類などでなんとか急場を凌げるため、緊急急性はそれほど高くないものの、合計50人ほどで共有している事、8年ほど前からの全ての過去案件データが保存されている事を考えると、重要性は非常に高いデータでした。
そのため時間が多少かかってでも、何とかして復旧が必要でした。
RAIDとは?
RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)とは?
サーバやNASなどで複数のHDD(ハードディスク)やSSDを1つのドライブの様に認識させる技術のことです。
また【RAID崩壊】とは、そのRAID構築しているサーバやNASのドライブにアクセスできなくなることをいいます。
【RAID崩壊】の主な原因
1.HDDの寿命
2.リビルドの失敗(HDDを交換し、RAIDの再構成を行うこと)
3.誤操作などの人為的ミス
4.HDDの取り出しの失敗
5.熱
【RAID崩壊】が発生した場合は状況を悪化させないよう、注意しなければなりません。
むやみに再起動を繰り返したり、自己判断でHDD(ハードディスク)の入れ替え・リビルドのやり直しなどは行ってはいけません。
ハードディスクに不良セクタの発生を確認
データ復旧を行う為に、まずは今回【RAID崩壊】が発生しているIO DATA製 NAS(LANDISK HDL-GT4.0)の状態を診断する必要があります。
診断の方法は「出張」「来店」「郵送」から選択が可能です。
今回は新型コロナウイルス感染の状況下を考慮、またお客様のご要望もあり、直営の秋葉原オフィスまで郵送いただきました。
初期診断を実施
初期診断ではHDD(ハードディスク)の状態を確認できる専用の機器で、保存されている情報が正常に読み取れるかを判断いたします。
お預かりしたIODATA製 NAS(LANDISK HDL-GT4.0)に搭載されている4台のHDD(ハードディスク)を取り出し、1台1台診断を行った結果、4台のHDD(ハードディスク)の内、2台のハードディスクに不良セクタと呼ばれる読取不良領域が発生していました。
上記画像のうち、□の一つ一つが「セクタ」と呼ばれるものであり、色によって正常度を判断します。
緑:正常に読み取れる領域
黄:異常な可能性がある領域
赤:詳細な解析が必要な領域
ハードディスクの経年劣化で必ず発生する症状。
人間の身体で例えるのなら、不良セクタ=がん細胞のようなものです。
こういった不良セクタが多数発生することにより、ハードディスクは寿命を迎えます。
今回はこの「不良セクタ」の影響で、RAIDの構築状況に異常が発生しドライブが認識しなくなる【RAID崩壊】が発生したと思われます。
クローン作業でデータ復旧に成功!
復旧作業を実施
データを読み出す為には磁気転写作業で不良セクタが発生しているHDD(ハードディスク)のクローンを作成し、改めてRAID構築する必要があります。
磁気転写作業とは?
障害があるHDD(ハードディスク)から正常なHDDへ、データの磁気情報を移す作業です。
通常では読み込めないデータを読み込み、可能な限りのデータを取得するために行います。
お客様からお預かりしたオリジナルHDDの障害の進行を防ぎ、HDDの動作を制御しながら行います。
復旧機器で不良セクタが発生しているHDD(ハードディスク)2台の磁気転写作業を実施。
磁気情報(データの構成情報)の別の正常なHDD(ハードディスク)への転写に成功しクローンHDD(ハードディスク)が作製されました。
その後作製したクローンHDD(ハードディスク)2台と、正常なクローンHDD(ハードディスク)2台を用いてRAID 5を構築し直すことで、データの取得に成功しました。
お客様のご希望であるデザイン関連のデータや、取引先との経理関連書類(見積書・請求書等)のデータが見事に復旧でき、ご満足いただくことができました。
一方でお客様は今回のデータ復旧の経験を経て、「もうこんな怖い思いはしたくない」とバックアップの重要性を痛感されたようです。
そこで弊社リプラスの担当エンジニアからは、今後のデータのバックアップ方法をご提案させていただきました。
⇒【特急データ復旧ウィンゲット お問い合わせはこちら】
QNAP社製高耐久NASを採用した【GUARDIAN+Rバックアップシステム】を導入
今回のデータ復旧をきっかけに、導入いただいたのがQNAP社製高耐久NASを採用した【GUARDIAN+Rバックアップシステム】です。
耐久性の高いHDDを搭載したQNAP社製のNASで、現地への設置設定・設定後のアフターサービスも付いているため
大切なデータを長期で安心して管理したい、というお客様のニーズに合わせてご提案したものでした。
GUARDIAN+Rとは?→https://www.guardian-r.com/
またお客様は、猛威をふるった新型コロナウイルスの影響で、今後社内でテレワークの導入も検討されているとのこと。
社外からもアクセスできる点、さらには助成金の対象になる点が決め手となり、導入いただきました。
データ復旧が必要な場合や、テレワークに伴うデータ共有等でお悩みの際はまずは弊社までご相談ください。
参考記事:
テレワークに最適なQNAP社製高耐久NASを採用した【GUARDIAN+Rバックアップシステム】をご紹介。
テレワーク助成金の活用で働き方に変化!
データに関するお困りごとは「特急データ復旧Winget!」へ
今回のお客様は、職場で使用のNASのトラブルで大変お困りの状況で、時間がかかったとしても復旧が必要な状況でした。
見事ご希望のデザインデータが復旧でき、ご満足いただくことができました。
弊社では、お客様のご要望に沿って対応させていただいております。
・郵送は不安なため、対面で相談したい
・機器の持ち出しができないため出張で依頼したい
・業務をストップさせないよう夜間で対応してほしい
など、ご要望をなんなりとお申し付けください。
大切なデータの復旧に尽力いたします。
お困りの方は、ぜひ特急データ復旧Winget!までご相談ください。
・担当拠点:東京都 秋葉原オフィス(https://www.60min-data.com/)
・お客様概要:都内 デザイン業
・機器概要:IODATA LANDISK HDL-GT4.0
・構成:RAID5 (1TB 4台構成)
・症状:RAID崩壊が生じてアクセス出来ない
・故障原因:HDD2台に物理障害
・使用用途:全社員でデータ共有、過去データを格納
・対応方法:HDDのクローン作製後、RAIDの再構築によりデータ復旧