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はじめに
近年、社内などで「データの共有」や「バックアップ」の需要が高まり、NASのようなデータストレージが注目を集めています。
しかし、多くのデータ集まる機器であるが故に、トラブルが起きてしまうと
「データが使えない」、「業務が止まってしまう」など支障をきたしてしまいます。
今回は、実際に起きたNAS機器のトラブルからデータの復旧実績をご紹介致します。
お客様よりお問い合わせ
建設業の法人様より以下のようなお問い合わせを頂きました。
LinkStation本体を確認したところ、電源ランプがオレンジ色になって点滅しており、LinkStationを再起動しても元に戻らない状況です。
現在業務が止まってしまっているので何とか今日中にデータを取り出したい。
出来ればすぐに復旧を行ってほしいので出張対応をしてほしい。
現地出張対応にて診断
現地に復旧スタッフが駆け付け、Buffalo製LinkStationの診断を実施しました。
今回は、LS220D0202Nという型番でした。
診断を行った、Buffalo製LinkStationはHDDが2台内蔵しているモデルでした。
HDDをLinkStation本体より取り外し、専用機器にて診断を行った結果、内蔵HDDには部品破損等の大きな物理的な異常は確認できませんでした。
上記の結果から、今回の障害はLinkStationの本体に問題がある可能性が考えられます。
軽度な障害であるため、現地でのデータ復旧対応が可能と判断しました。
NAS機器のHDDはWindowsやMacのパソコンでは読み込めない!?
通常、LinkStationなどのNAS機器には「XFS」や「ext」など特殊なファイルシステムによってデータの管理を行っています。
そもそも、ファイルシステムは、パソコンやNAS機器、カメラなどがファイルを操作するための仕組みです。
HDDやSSD、USBメモリ、SDカード等の記録媒体はこのファイルシステムを設定することで、初めて使うことができます。
このファイルシステムは全て同じ種類で統一されていないため、WindowsOSパソコンで使用できるもの、MacOSパソコンで使用できるもの、NAS機器で使用できるものが存在します。
そのため、今回のLinkStationからHDDを取り出し、パソコンに直接接続しても、WindowsOSやMacOSでは対応できないファイルシステムであるため、データの読み書きができません。
※NAS機器内でも一部、WindowsOSやMacOSでも認識できるファイルシステムが設定されている場合もあります。
よって、NAS機器からデータを取り出す場合は非常に専門的な知識や機材が必要となります。
Windows : 「NTFS」「FAT32」「exFAT」
Mac : 「HFS+」「FAT32」「exFAT」
NAS : 「XFS」「ext2,3,4」「SGI」
RAID情報の解析を開始!
HDDに大きな障害は発生していないものの、今回のBuffalo製LinkStationでは搭載されていた、HDD2台それぞれからRAID情報の解析、修復作業が必要な
「RAID0」で稼働していたことが簡易解析作業で判明しました。
かなりお急ぎとの事もあり、現地でデータ復旧専用の機材を用いて、HDD2台に格納されているRAID情報を復元、「RAID0」を再構築し約1TBのデータを検出する事に成功しました。
RAIDとは?
RAIDとは、複数台のHDDを組み合わせることで仮想的な1台のHDDとして運用し、冗長性、拡張性を向上させる技術です。
主に信頼性・可用性や大容量・高速化の向上を目的として用いられるものです。
バックアップと混同される場合もありますが、RAIDは運用に対しての冗長性を確保するものであって、バックアップとは異なる点に注意が必要です。
RAIDの構成によっては、一部のHDDが故障しても稼動を継続できるものもあります。
それぞれの設定に特徴がありますので、利用用途に合わせて最適な設定を行いましょう。
より詳しいRAIDの詳細は以下の記事を是非ご覧ください。
約7時間で無事にデータ復旧成功!
データの検出完了後、外付けHDDへデータ復旧を行い約7時間で全てのデータを救出する事ができました。
お客様にも、本日中にデータが戻らなければ大きな損害が出ていたと、非常にお喜び頂きました。
スタッフ所感
Buffalo製LinkStation(LS220D0202N)のご依頼でした。
「RAID」情報の解析を行いRAID0で構成されていることが判明しましたが
実際、RAID0の状態では、HDDが1台でも壊れてしまうとデータの読み出しが出来ず、場合によっては完全にデータ復旧が不可能になることもあり非常に危険です。
今回のデータ復旧では、HDD2台に大きな障害が無かったので、無事にデータ復旧をする事ができましたが、HDD2台が搭載されているNAS機器であれば、RAIDの種類を「RAID1」に設定しHDDの故障に備えるや、今回のケースのように筐体が故障してしまうと、データの取り出しが出来なくなりますので、外付けHDDや他のNAS機器、オンラインストレージへバックアップをしっかりとられることを強くオススメ致します。
弊社では、QNAP社製高耐久NASを採用した【GUARDIAN+Rバックアップシステム】をご提供しております。
NAS機器のラインナップとしてHDD2台搭載モデルからHDD8台搭載モデルまで幅広い機器をご用意しております。
オンラインストレージ「cloudTENMA」を合わせた強固なバックアップ体制もご案内しております。
また、現在「GUARDIAN+Rの無料貸し出しサービス」も実施中です!
是非、データ復旧・バックアップでお困りの際は、お気軽に「特急データ復旧Win-Get!」までご相談ください!
事例概要
・ご依頼者:福島県 法人様(建設業)
・機器情報:Buffalo製LinkStation(LS220D0202N)
・構成:RAID0 (1TB 2台構成)
・症状:使用をしていて異常に遅いと思っていたらエラーでアクセス不可能
・故障原因:LinkStation筐体に問題が発生
・使用用途:部署全員のデータを共有している
・対応方法:HDDを取り出しRAID解析・復元
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