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【故障事例】突然LANDISKにアクセス出来なくなった【栃木県・製造業】
社内のデータ共有に使っていたLANDISK(HDL-GT4.0)に急にアクセス出来なくなってしまった。管理画面上で「RAID崩壊」と表示されていた。
聞き慣れない言葉だったが、よく分からないのでとりあえず再起動を行った。
最初は動作音がして起動していっている様子だったが、しばらくして再度見るとステータスランプが赤く点灯していた。
その後サポートに連絡やマニュアルに応じて対処を復旧を試みたが、以前状況が変わらない。
バックアップもとっておらず全てのデータがLANDISK内に入っており、業務が止まってしまう。
まずはデータだけでも取り出さなければまずいと思い、特急データ復旧Win-get!に依頼をした。
無料出張診断→診断結果
栃木県には受付センターがあるため当初店舗にて受付し、秋葉原へ移送して診断予定でしたが、今回業務に支障が出ており非常にお急ぎであったため、まずは技術スタッフが無料出張診断に伺いました。
現地にて復旧機材で各HDD(ST1000DM003×4台)の診断を行った結果、2台のHDDに物理障害の発生を確認しました。
データを読み書きする磁気ヘッドまたは記録面(プラッタ)に損傷があり、正常に動作しない状態でした。
RAID5(HDDが1台故障しても残りの3台で動作するよう構築されたシステム)で構築されていたため、2台のHDDが故障したことによりアクセス出来なくなっていました。
物理損傷は比較的軽度だったため、データを構成する磁気情報を別のHDDに転写するクローン作業を行い、故障したHDDのクローンを用いることで再構築は可能な状態でしたが、思いもよらぬ落とし穴がありました。
リビルドに失敗!中途半端にデータが書き換わっていた
再起動を行った際に、LANDISKが自動でリビルドを開始していました。
HDDが故障し、新しいHDDに交換した際にRAIDを再構築する作業。
通常、1台のHDDだけが故障し、その他のHDDが故障していなければ、故障したHDDにあるデータが新しいHDDに再構築され、元通りに復旧することが可能。
HDDが2台故障しているにも関わらずリビルドがかかってしまったため、無事完了する筈もなく、HDDの情報が中途半端に書き換わった状態でリビルドが失敗していました。
結果、インデックス(データの構成情報)が不完全な状態で再構築が止まったため、データが空っぽの中途半端なパーティションが作成され、元々のパーティションが上書きされてしまっていました。
復旧結果
データの痕跡を解析・再結合することにより、第一階層のフォルダ構成は崩れましたが、必要なデータをほぼ復旧することに成功しました。
幸いにも上書きされた領域は少なく、第二階層以降のフォルダ構成の情報はある程度残っており、お客様で精査とフォルダの再分配は必要でしたが実データ(エクセルやワード、PDF等のファイル)は残っていたため、事なきを得ました。
異常があった際は何もせずに復旧業者に依頼を
今回、早い段階でエラーが生じたため比較的軽度の上書きで済んでいましたが、更に進行してリビルドが止まった場合、実データにも支障が出ていた可能性があります。
何かあったらまずは再起動を試そうという思考に陥りがちですが、
RAID機器にとって実はとても危険な行為です。
異常が起きた際は、何もせずまずはデータ復旧業者への問い合わせをお勧めいたします。
また、既に再起動してしまってエラーが生じた場合でも諦めないでください。
上記復旧結果のように、データの痕跡は残っている可能性があります。
特急データ復旧Win-get!では、あらゆる障害状況に対する復旧成功事例があります。
また、復旧後のデータバックアップやデータの運用等もバックアップシステム「GUARDIAN+R」やクラウドサービス「TENMA」でフォローいたします。
お困りの際はお気軽にご相談ください。
事例概要
<お客様情報>
・都道府県:栃木県
・業種:製造業
<機器概要>
・機種:I・O DATA LANDISK HDL-GT4.0
・構成:RAID5 (1TB 4台構成)
・症状:不良セクタによるRAID崩壊、及びリビルド失敗
・故障詳細:HDD2台に物理故障が発生
・使用用途:製造業データの保存、共有に使用
・対応方法:専門機材にてクローンの作成、解析によりデータ復旧