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日常的に使用しているLinkStation【 LS-WX1.0TL/R1】が停電後起動しなくなった!?
・製造業様
よくよく考えたら土曜日に停電になることを忘れており、LinkStationを起動させたままだったことに気がつきました。
LinkStationにアクセスができないため、NASの状態を確認したところ、起動しているような音も振動もない状態でした。
LinkStationの再起動を行いましたが、NASの症状は改善せず、アクセスもできない状態は変わりませんでした。
LinkStationには社内の全てのデータを保存していたため、このままNASが起動せず、データにアクセスできない状況で業務に支障が出ておりました。
LinkStationからデータを復元する必要がある状態でした。
NASはRAID0の構成でHDD1台に物理障害を確認
弊社の特急データ復旧Winget!のホームページを見て、出張診断という文字を見つけたため、ご相談を頂きました。
LinkStationにアクセスできないために仕事が止まっており非常にお急ぎなのと、重要なデータも保存していたとのことでしたので、出張診断に伺いました。
LinkStationの診断のためHDD2台を取り外し、データ復旧の専用機材で診断を開始しました。
診断の結果、2台中1台に重度の物理障害が発生していることを確認いたしました。
併せて、LinkStationのRAID情報を解析しましたところ、RAID0であることが判明しました。
RAID0の場合は物理障害が発生しているHDDがデータ復旧のために必要となります。
専用設備を用いて、物理障害が発生しているHDDの開封及び、故障部品の交換を実施しました。その結果、一時的にではありますが、動かせるようにした後、HDDの複製を作成しました。
次に、作成した複製HDDと正常なHDDを用いてRAID情報の解析・再構築を行い、無事データの確認に成功しました。
お客様が必要とされていた請求書関係のデータと画像関係(JPG・PNG)のデータを無事に復旧することに成功いたしました。
データ復旧の注意点
今回はHDD1台で物理障害が起きており、RAID0で構成されていたため起動しなくなりました。
LinkStationが起動しなくなった時、お客様が再起動を1度しか試されなかったことは非常に英断でした。
NASに限った話ではありませんが、何度も再起動を試されますと症状が悪化してしまうことがあります。
認識しない・アクセス出来ないというのであれば電源を入れ直せば直るかもしれない、なんとかして復元させたいという気持ちは理解できます。
しかし、今回のLinkStationは2台のHDDを1つのHDDとして認識させるRAIDシステムを用いており、専門知識が無いと障害状況を悪化させてしまい、最悪の場合データ復旧できなくなることがあります。
LinkStation等NASのデータ保存用機器が故障した時は、データ復旧の専門業者である「特急データ復旧 Win-get!」までご相談ください。
・担当拠点:東京都・秋葉原オフィス(https://www.60min-data.com/)
・ご依頼者:製造業様
・機器概要:Buffalo製NAS LinkStation LS-WX1.0TL/R1
・構成:RAID0 (HDD 500GB×2台構成)
・症状:停電後起動しなくなったLinkStationからのデータ復旧
・障害原因:HDD1台の物理障害
・使用用途:CADデータ・オフィス関係(エクセル・ワード・パワーポイント・PDF)
⇒【データ復旧 LinkStation】
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データを今後守るうえでの注意点
停電対策と日頃からのバックアップが重要
今回の機器故障の原因である停電は、1年間で何度もでも日本各地で発生しています。
瞬電・停電が起こると、電力供給が突然停止し、サーバ、 NASなどは正規のシャットダウン操作を行うことができず今回のような故障の発端になります。
計画停電や台風や雷雨など、停電によるトラブルへの対策として、以下の3つの方法があります。
1、前もって電源を切り、コンセントからプラグを抜いておく
・急な災害による停電等のトラブルに備え、使わない場合電子機器は電源を切りましょう。
また、電源を切っていても電気が流れ込んでしまう危険もあるので、コンセントからプラグを抜いてしまうか、対雷サージ付きの電源タップを活用しましょう。
2、UPS(無停電電源装置)を導入する
・UPSは、停電や瞬電などにより電源供給が止まった時、一定時間接続している機器の非常用バッテリーのような機能を果たします。
停電が起きてしまってもUPSからの給電に切り替わるので、自動的にシャットダウンさせるなどの設定をNASやサーバに施すことで、より安全なデータの運用ができます。
自動シャットダウンについては機器によって設定方法が異なりますので、必ず取扱説明書やマニュアルを確認し事前に確認しておきましょう。
①UPSはOAタップなどには接続せず、必ず壁のコンセントに直接接続してください。たこ足配線をすると火災の原因になります。
②遅くても3年に1度は、UPS搭載バッテリーを定期的にバッテリー交換することをおススメします。
経年劣化したバッテリーは持ち時間が短くなります。
③接続する機器の電源容量の合計が、UPSの仕様容量を上回らないようにしてください。
またプリンター・複合機など、使用する電力が大容量の機器には使用できません。
3、データを自動バックアップさせましょう!
・万が一のトラブルに備えて、一番有効なのは日頃からバックアップを取っておくことです。
また、ヒューマンエラーでのバックアップ漏れを防ぐため、手動よりも自動でのバックアップをお薦めします。
重要なデータを失わないためにも、日頃からバックアップを取っておく事、そしてバックアップ先のデータが最新であるかをチェックしておくことも大切です。
データを失いにくいRAIDレベルとは
RAIDとは
ここでは、一般的に使われているRAIDレベルを紹介いたします。
RAIDレベル | 信頼性 | 利用可能容量 | スピード | HDD構成台数 |
RAID0 | × | ◎ | ◎ | 2台以上 |
RAID1 | ○ | × | × | 2台 |
RAID5 | △ | ○ | ○ | 3台以上 |
RAID6 | ◎ | △ | ○ | 4台以上 |
RAID10 | ○ | △ | △ | 4台以上 |
データを運用する上でRAID機器を導入するのは有効な手段です。
RAIDを用いることで、データの安全性やドライブの容量を向上させることができます。
ですが、RAIDそれぞれに長所と短所があるため、お客様が希望する使用用途ごとに最適のRAIDを選ぶ必要があります。
今回ご依頼頂いたNAS【 LS-WX1.0TL/R1】はHDD2台構成のため、RAID0とRAID1が使用可能ですが、データの冗長性で考えた場合、RAID1がお勧めとなります。
HDD4台以上の機器の場合、RAID1も使用可能ですが、データ保存として利用可能な容量なども加味すると、RAID5とRAID6がお勧めです。
RAID0は冗長性が無いため、HDD1台の故障で全データが消失する危険性があります。
なお、HDD2台以上でRAIDを構成するNAS機器を購入時、初期設定がRAID0になっているケースもあるため、確認が必要です。
RAID毎の長所・短所を紹介している記事もございますので、こちらも是非ご参照下さい。
3-2-1ルールに沿ったデータの運用
「NAS」や「サーバ」も機器ですので、いつか壊れる時は来てしまいます。
突然の機器の故障で慌てないためにも、日頃からのバックアップが重要です。
データを守るバックアップ「3-2-1ルール」とは、大切なデータを消失のリスクから守るために知っておきたい鉄則です。
①データはコピーして3つ持つ
オリジナルの元データとは別に、バックアップを2つとります。
バックアップがひとつだと、元データとともにバックアップが消失してしまうリスクがあるため、3重にしておくのが安心です。
②2種類以上の媒体にデータを保存する
常用する媒体とは別に、バックアップとして別種類の媒体を使いましょう。
例えば、同時期に購入した同じメーカー・型番の外付けHDDをバックアップに利用していた場合、経年劣化等により、同時にクラッシュしてしまう・・・という悲劇も免れません。
NASと外付けハードディスク、などのように異なる2種類以上の媒体で保存し、消失に備えましょう。
③バックアップの1つは遠隔地で保存する
さらには保存媒体を置く場所も、1つは遠隔地にしておくことが望ましいです。
一か所にバックアップをまとめていると、地震や火事などの災害発生時に備えることができません。
事務所と自宅、会社の別支店といったように、場所を離しておきましょう。
また1つはクラウド(オンラインストレージ)上にデータを置くのもおすすめです。
データを失わないためのオススメサービス
定期的なデータのバックアップとともに大切なのが、機器故障時の「データ復旧と修理 両面のサポート体制」です。
そこで、オススメさせていただくのが弊社、株式会社リプラス(「特急データ復旧Win-Get!」)が展開している「データバックアップシステムGUARDIAN+R」です。
・高耐久のHDDを搭載
・保守サービスご契約中はデータ復旧完全無料
・導入機器の定期メンテナンス及び故障時の無償対応(2年間)
・クラウドサービスとの連携でBCP対策も可能
上記のオススメポイントに加え、機器導入時は無料で設置サポートも実施しており、お客様に合った最適な設定の提案が可能です。
安心のサポート体制で、たとえ機器が故障した際でも迅速かつ丁寧にデータの復旧、機器の修理ができる、他には無いオススメのサービスです。
復旧スタッフからのコメント・まとめ
今回はバックアップがないため、データ復旧のご依頼が必要になりました。バックアップをしていない理由を聞くと、「RAID」が組んであるから大丈夫だと思っていた。
とのお話をいただきました。
この考えをしてしまう方は本当に少なくありません。
RAID自体にバックアップ要素はありません。
大切なデータを失わないようにするには、日頃のバックアップがとても重要です。
弊社ではお勧めのサービスとして
QNAP社製高耐久NASを採用した保守サービス付きの「GUARDIAN+R」
オンラインストレージ「Winget CloudTENMA」
クローンサービス
などがあります。
データ復旧でお困りの方はもちろんのこと、バックアップに不安がある 環境に適したバックアップ方法を知りたい 等々、データに関することなら何でもご相談に応じます! 何かお困りの際は特急データ復旧 Win-get!にお気軽にご相談ください。