どのPCからもフォルダにアクセスができない!
京都府・サービス業の企業様からお問い合わせをいただきました。
出勤してPCを起動するも、LinkStation(LS210D0201)の共有フォルダにアクセスができない。赤ランプが点滅している状態で、再起動するも状況は変わらない。
今まで使用していた約5年分のデータすべてがこのLinkStationに保存されている。
注文書や請求書のデータも入っており、そのデータを元に商品を発注しているためこのままだとお客様にも迷惑をかけてしまう。
至急データ復旧をしてほしい。
赤ランプが点滅!LinkStationのエラーコードとは?
BUFFAO社製のLinkStationは、電源ランプもしくはステータスランプが赤色に点滅していると、エラーが発生している状況です。
点滅の回数と点滅時間の組み合わせで、エラー内容がわかるようになっています。
エラーコードによって症状や復旧方法が異なります。対応方法を誤ってしまうと、最悪の場合、データを取り戻すことが困難になることがあります。
どのエラーがどの症状か理解していれば状況を把握することができます。
下記がエラーコードの一覧となります。
E00 | システムが応答していません。 |
E01 | 内部部品が一部正しく動作していません |
E04 | ファームウェアが破損しています |
E05 | システムが停止しました |
E06 | ファームウェアが壊れています |
E07 | ハードディスクが認識されていません |
E10 | UPS(無停電電源装置)で駆動している状態です |
E11 | ファンの回転数に異常があります |
E12 | システムの温度上昇が、保証値を超えました |
E13 | x番のRAIDアレイでエラーが発生しました |
E14 | x番のRAIDアレイがマウントできませんでした |
E15 | ハードディスクの不良セクタが危険な範囲に達しました。 x番のハードディスク故障です |
E16 | x番のハードディスクが見つかりません |
E17 | 基盤故障 |
E22 | x番目のハードディスクのマウントに失敗しました |
E23 | エラーが発生し、x番のハードディスクがRAIDアレイから外されました |
E26 | レプリケーションでエラーが発生しました |
E27 | バックアップ先のTeraStationが見つかりません |
E30 | HDDが故障しています |
EMモード | エマージェンシーモード |
今回は、エラーコード「E15」が発生していました。HDD内に「不良セクタ」と呼ばれる、正常に読み書きできない障害が発生しているということになります。ここで最初の対応を誤ってしまうと、データが消失してしまう可能性があります。
自分で何とかしようと通電を繰り返したり、無料の復旧ツールを試したり、分解してしまったりすると、さらに状態が悪化する危険性があります。
また、物理障害が発生していた場合、悪化すると「スクラッチ」といってHDDの記録面に傷が発生し、データが戻らなくなってしまう最悪の事態になりかねません。物理故障が発生すると、さらにデータ復旧が難しくなります。
エラーが発生した時点で早急に通電をやめ、データ復旧に特化した知識を持つ専門家へ相談することを強くお勧めいたします。
データ復旧 診断開始
今回お急ぎということもあり、直営店の大阪・梅田オフィスに直接LinkStation(LS210D0201)をお持ち込みいただきました。
すぐに初期診断を開始し、HDDの状態を解析したところ、HDDに多数の読み取りができない領域(不良セクタ)が発生していました。
不良セクタとは、データを正常に読み出せない領域のことを指します。
不良セクタはHDDの内部にある記録面に傷が入っていたり、データを読み込んだり書き込んだりするパーツが正常に動いていない場合など、何かしらの要因でHDDが正常に動いていない場合に起こります。
このままでは正常にHDDからデータを復旧することはできません。
そのため、専用診断機器にてHDDの動きを制御し、現在読み取りができない領域からデータを取得します。
すぐに専用診断機器による磁気情報取得(クローン)作業を実施。
全体の95%以上の領域の抽出に成功し、論理領域(データ領域)の解析作業を実施しました。
上記結果から、LinkStationから95%以上のデータ復旧に成功したと判断いたしました。
復旧担当スタッフの声
お客様は突然データにアクセスができなくなり、非常にお困りの様子でした。
このままでは業務に支障が出てしまうということで、早急な復旧を希望されていました。
今回は機材が整っている大阪オフィスにお持ち込みいただいたため、すぐに診断・復旧、そしてデータのご納品まで当日中に完了しました。
データのご納品後、「もう二度とこのような思いはしたくない」ということでバックアップ体制の見直しをしたいというお話をいただきました。
リプラスでは高い信頼性を誇るQNAP社製NASを採用し、高耐久HDDを搭載した、有事の際にはデータ復旧まで行えるバックアップシステム「GUARDIAN+R」をご提供しております。
「GUARDIAN+R」の特徴を以下にまとめました。
①超高耐久なHDDを搭載
ハードディスクの老舗企業WD製の「WD Gold」「WD Red」を使用しています。
長時間稼働し続けるデータセンター向けに作られた超高耐久なハードディスクで高性能なバックアップを実現します。
②データ復旧サービスが完全無料
万が一の故障、不具合に備えてデータ復旧の無料サービスが付帯されています。機器本体やハードディスクの修理対応も無料なので万全の体制でデータをお守りします。
③出張設定サポートが無料
初期設定から万が一のトラブル時までスタッフが訪問し、対応いたします。
電話やリモートサポートなどお客様のご要望に合わせてサポートいたします。
④クラウドサービス付き 安心Wバックアップ
オンラインの自動バックアップ設定で定期的に最新のデータを安全に保存することができます。
災害やデータ消失などの緊急時への対策(BCP対策)ができます。
もしサーバやRAID・NASのバックアップ体制に不安があるかたはお気軽にご相談ください。
「GUARDIAN+R」には様々なモデル・ご利用方法があり、お客様のご利用用途、業種、ご利用環境に合わせた最適なプランをご提案いたします。
事例概要
【機器概要】
・法人様・サービス業(京都府)
・機器概要:BUFFALO社製 LinkStation (LS210D0201)
・構成:SATA HDD 1台構成
・症状:不良セクタが多数発生によるアクセス不能
・使用用途:見積・発注書関連書類、過去データのバックアップなど共用サーバとして使用