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外付けHDDの概要
よくデータ復旧をご利用いただくお客様から、データを保存する外付けHDD(ハードディスク)を選ぶ際、どのようなものを選べば良いのか質問を受けます。容量、大きさもちろん用途によっても選び方は違ってきます。
ここでは、外付けHDDの選び方について、これまで10年以上データ復旧をしてきた視点から種類や容量など、どのようにすれば少しでもデータ復旧しなければならない状況にできるのかご紹介いたします。
外付けHDDの選び方
メーカー各社も様々な外付けDDを販売しています。デザイン性の高いもの、冷却ファン搭載のもの、コンパクト性を売りにしたものなど、家電量販店やパソコンショップで、様々なメーカの外付けHDDが並んでいます。これだけ出回っていると、いざ選ぶとなったら困ってしまいますね。
ここでは外付けHDDの基本的な仕様を確認していきましょう。
容量で選ぶ
据え置きタイプ
◎ 容量あたりの値段が安い
◎ 10TB以上といった大容量の製品もある
△ ACアダプターを使って電源に接続する必要がある
△ サイズが大きく置き場所を取る
ポータブルタイプ
◎ 軽量、小型で持ち運びしやすい
◎ ケーブルでつなぐだけで使うことができる
△ 給電不足による注意が必要
△ 同じ容量だと据え置きより価格が高い
接続端子を確認する
外付けHDDをパソコンなどの機器と接続するためのUSB端子には、機器側、外付けHDD側でそれぞれにいくつかの種類があります。
【パソコンなどの機器側】
パソコンなどの機器のUSB端子には、上記の図のような「USB2.0」「USB3.0」「USB-C」といったものがあります。主には転送速度の違いで、現行モデルであれば、ほとんどが高速でデータを転送できるUSB3.0(最大5Gbps)に対応しています。USB2.0とUSB3.0を判別できるように一般的には、USB2.0→黒か白、USB3.0→青としていることが多いようです。
最近のノートパソコンには、「USB-C」がついているものがありますが、これはさらに高速でデータを転送することができます。Macを使っているのであれば、「Thunderbolt 3」という端子は、USB-Cと同じで かつ USB3.0の8倍もの転送速度(最大40Gbps)を持っていますのでこれに対応した外付けHDDがおすすめです。
【外付けHDD側】
Type B:一昔前の据え置きタイプによく採用されていました
3.0 Type B:USB3.0対応の据え置きタイプに採用されることが多いです
Type C:高速でデータ転送できるモデルに採用されています
3.0 Micro B:最近の据え置きタイプ、ポータブルタイプによく採用されています
【USB端子の互換性】
性能を発揮させるためには、適切なケーブルで機器と外付けHDDを接続することが望ましいですが、外付けHDD側が3.0やType Cで機器側がUSB2.0でも変換ケーブルないし変換コネクタで接続することで使用することが可能です。古いパソコンで、USB3.0対応の外付けHDDをUSB3.0に接続しても認識せず、USB2.0の方に接続したら認識できた、というようなこともあるようです(パソコンのUSB3.0ドライバが原因と言われています)。
容量を選ぶ
容量は多ければ多いほうがいいように感じるかもしれませんが、大容量の物ほど価格も高くなります。オーバースペックな物を買ってしまっても無駄になりますから、利用用途に合った容量を選んだほうが経済的です。
パソコンなどデータ保存に使用する
現在、最も多いタイプの外付けHDDは2~4TBですが、保存するデータの大半が、ワードやエクセルなどのファイル、写真・音楽ファイルなどであれば、1~2TBもあれば十分でしょう。
写真や動画を大量に保存したいのであれば、少なくとも2TBはあったほうがベターです。予算が許すのであれば4TBくらいまで選択するのもひとつです。
テレビ番組の保存に使用する
見ては消すような撮りためをしない、あるいはビデオカメラで撮影したデータの保存であれば1~2TBあれば事足ります。
撮りためることをする場合は、放送そのままの画質で録画するモードで、1TBであれば「地上デジタル放送:約120時間」「BS:約60時間」「4K:約45時間」くらいが目安となるようです。機種や録画モードによっては長時間録画ができますので、ご使用の機器の取扱説明書などを見てどれくらいの時間のデータを保存したいかで購入する容量を判断することになります。
参考までに、テレビ番組が保存されているHDDからのデータ復旧は、著作権の関係で行うことはできません。
データ復旧技術者が伝えたい外付けHDDの選びのポイント
かけがえのないデータを保存する外付けHDDです。万が一故障した場合、外付けHDDはすぐに買い直せますが、
保存されたデータは、場合によっては二度と戻ってこないこともあります!
データ復旧技術者が伝えたい外付けHDDの選びのポイントの秘訣を教えます!
容量のリスク 大は小をかねない
HDDが世の中に出回るようになってから30年近くが経ちますが、基本構造や縦・横・厚みといった大きさはほとんど変わっていません。
昔は40GBや80GBだったものが、今では4TB(4000GB)や8TB(8000GB)と100倍以上、HDD黎明期から考えれば10000倍以上の容量になっているのです。
HDDは、モータでプラッタ(記録面)を回転させてヘッドを動かして読み書きする「機械構造」ですので、大きさが変わらない中で容量だけが大きくなり、それだけシビアな構造になってきています。ですからあまりに大容量のHDDは、故障のリスクが大きい可能性があります。
データ量があれば小容量の外付けHDDを複数台使用して分散して保存するのがリスク分散
耐久性とスピードを重視するならポータブルより据え置き
上記のHDDの大きさに関係することですが、同じ容量なら大きさがある据え置きタイプにメリットがあります。
また、例えばUSB3.0で同じ容量、同じ回転数ならば据え置きタイプの方が、ポータブルタイプと比較してアクセス速度が速いと言われています。
内蔵されているHDDには品質がある
外付けHDDに内蔵されているHDDは、HDD製造メーカーから調達をしています。その内蔵HDDには、リーズナブルなものあれば高耐久設計されたものあるのです。
それでもいつかは壊れてしまう
HDDは、所詮「機械構造」です。どれだけ使用できるかは様々な要因があり一言では言えませんが、HDDの障害はある日突然発生することの方が多いことが沢山のHDDをみてきて言えます。
外付けHDDは定期交換がおすすめ(目安3~5年)
データを守る バックアップの基本「3-2-1ルール」
いつか壊れてしまうからこそバックアップが重要です。
では、どのようにバックアップすればいいのかという考え方に「3-2-1ルール」があります。
①データはコピーして3つ以上持つ
オリジナルの元データとは別に、バックアップを2つ以上とります。
バックアップがひとつだと、元データとともにバックアップが消失してしまうリスクがあるため、3重にしておくのが安心です。
また、万が一のファイル破損の対策にもなります。
②2種類以上の機器にデータを保存する
常用する機器とは別に、バックアップとして異なる種類の機器を使いましょう。例えば、同時期に購入した同じメーカー・型番の外付けHDDをバックアップに利用していた場合、経年劣化等により、同時にクラッシュしてしまうと可能性もあります。
NASと外付けHDDなどのように異なる2種類以上の機器で保存し、安全に管理しましょう。
③バックアップの1つは遠隔地で保存する
さらには保存機器を置く場所も、1つは遠隔地にしておくことが望ましいです。
一か所にバックアップをまとめていると、地震や火事などの災害発生時に備えることができません。
事務所と自宅、会社の別支店といったように、場所を離しておきましょう。
また1つはクラウド(オンラインストレージ)上にデータを置くのもおすすめです。
データ保存、バックアップのご相談もリプラスへ
弊社ではお勧めのバックアップサービスとして
QNAP社製高耐久NASを採用した「GUARDIAN+R」
オンラインストレージ「Winget cloudTENMA」
クローンサービス
などがあります。
バックアップに不安がある 環境に適したバックアップ方法を知りたい 等々、いつでもご相談ください!