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NASとは
NASとは、「Network Attached Storage」の略称で、ネットワークに接続された記憶装置という意味です。
ネットワークを経由してパソコンやスマートフォン、タブレットからもデータを簡単に共有することができます。
NASは、企業で使用されるイメージが強かったのですが、簡単に導入することが出来る製品が多くなり、今では個人でも多くの人が家庭用として使用するようになっています。
しかしながら、パソコンや外付けHDDと同様に、NAS機器が壊れてしまうトラブルの可能性があります。
アクセスができなくなってしまったNASからのデータ復旧事例についてご紹介します。
NASのデータ復旧事例
【お問い合わせ内容】
I-O DATA製のLANDISK(HDL-XR2.0)を使用しています。
先日、LANDISKに保存していたはずのデータが一部消えていることに気が付きました。
機器の導入を担当した、社内のシステム管理者にも見てもらいましたが、解決しませんでした。
その翌日に出社した際に、LANDISKに全くアクセスが出来なくなっていました。
【初期診断内容】
LANDISK(HDL-XR2.0)に内蔵されている4台のハードディスクを取り出して診断を行いました。
4台中2台に障害が発生していて、ハードディスク内部のヘッド(磁気情報の読み取り部)が損傷していることを確認しました。
診断結果としては、重度物理障害の判断となりました。
【復旧作業実施】
ハードディスク4台でRAID5の運用をされていたため、少なくとも物理障害が発生している2台の内1台は正常にデータの読み出しができるようにしなければなりません。
ハードディスク内部のパーツ交換作業を行った後、HDDクローン(複製)作業を実施しました。
故障したハードディスクはどちらが先に故障したのか分からず、最新の更新データを復旧するために物理障害のハードディスク2台復旧作業を施しました。
【復旧作業結果】
障害が発覚した「データが消えていた」状態は、不良セクタ(データの読込ができない領域)が発生していたためでした。
HDDクローン(複製)作業とRAIDの再構築を行うことで、見えなくなっていたデータも使用できなくなる直前の更新日時のエクセルファイルも取得ができ、無事に正常に開くことが確認出来ました。
【復旧担当スタッフの声】
今回は、ハードディスクの内部パーツ交換作業を伴いながらも、無事、データの復旧ができました。
機器トラブルが起こった際に、特にRAID対応のNAS機器の場合は、安易に復旧作業を行うことで、却ってデータの取り出しが困難になることや復旧が不可能な状態になることがあります。
難易度の高いデータ復旧は、専門知識と高度な技術が必要となります。
お困りのことがございましたらご相談下さい。
NASの活用方法
取引先や自宅、移動中など、外出先から社内にあるデータを参照したいことがあるのではないでしょうか。
そんな時にもNASを利用することができます。エクセルやPDF、画像データへアクセスすることができるので、インターネットが繋がる環境であれば、時間・場所に制限されることなく作業ができるため、業務効率が上がります。
外部からのアクセスを行いますが、ユーザーID、パスワードの設定をするので、情報セキュリティの面も安心です。
また、弊社サービスの「GUARIDIAN+R」では、クラウドサービス「TENMA」と連携し、BCP対策として最適なバックアップ体制を構築することが可能です。